日本看護研究学会雑誌
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糖尿病診断後10年以内の2型糖尿病患者の療養行動:
療養行動と知識,教育との関係
堀口 智美稲垣 美智子多崎 恵子
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2021 年 44 巻 4 号 p. 4_613-4_622

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抄録

目的:糖尿病診断後10年以内の2型糖尿病患者の療養行動と知識および教育との関係を明らかにすることである。方法:糖尿病診断後10年以内の2型糖尿病患者を対象に,横断的研究にて自記式質問紙調査を行った。質問項目は,療養行動(The Summary of Diabetes Self-Care Activities Measure for Japanese),療養行動の知識,糖尿病教育経験,基礎情報であった。結果:125名の有効回答を得た。療養行動は,薬物療法の実行度は高いが,食事療法,運動療法は低かった。療養行動と知識および教育との関係では,知識が高いこと,診断後3か月未満で初教育を受けたこと,診断後2年以降に再教育を受けたことが療養行動の良好さに関係していた。結論:療養行動実行には知識が重要であり,診断後3か月未満で初教育することの重要性,さらに2年を目途にした再教育の必要性が示唆された。

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© 2021 一般社団法人 日本看護研究学会
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