抄録
目的:在宅看護実習指導において訪問看護師の感じる困難とその対処を明らかにする。
研究方法:対象者は訪問ステーションで働く訪問看護師10名。グループインタビューによる質的記述的分析。
結果:訪問看護師の在宅看護実習指導上の困難は,【世代間のギャップ】【同行訪問への負担感】【実習指導の難しさ】【自分なりに行う実習指導への不安】で,これに対し【学生を理解し支援する】【学生にあわせた指導をする】【指導に工夫をする】【利用者と学生をつなぐ】という対処をしていたが,【自分なりに行う実習指導への不安】について解決できていなかった。
結論:訪問看護師が在宅における実習指導者の役割の認識,学生理解,指導方法の獲得をしたうえで,自信をもって実習指導ができるための教育的支援の必要性が示唆された。