日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
ステロイド減量時の再増悪にメトトレキサートが有効だった肺サルコイドーシスの1例
大道 光秀
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2009 年 29 巻 1 号 p. 47-53

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抄録

症例は45歳,男性.2004年3月頃から咳,痰,労作時息切れがあり,同年4月26日,某病院受診.胸部X線写真上,両肺のスリガラス陰影あり,血清ACE 35.2 U/L(正常値8.3-21.4),BALFのリンパ球比66.9 %と高値.TBLBで壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫が検出されサルコイドーシスの診断.2004年8月27日当院紹介受診.初診時の肺機能は%VC 81 %,%DLco 82 %.ブデソニド800 μg/日の吸入を開始するも,肺機能,呼吸器症状,胸部CTでの気管支血管周囲の肥厚,嚢胞性変化などの悪化があり.2005年7月29日よりプレドニゾロン30 mg/ 日,内服で開始し,息切れ,肺機能,胸部CT所見などは改善.ステロイドを漸減し,プレドニゾロン10 mg/日,隔日にしたところ,息切れ,肺機能,胸部CT所見の悪化が有り,2007年11月からプレドニゾロンは同量のままで,メトトレキサートを6mg/週で内服追加した.呼吸器症状,肺機能所見,胸部CT所見は改善した.

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© 2009 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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