日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
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症例報告
原発性胆汁性肝硬変を合併したサルコイドーシスの3例
能島 大輔谷本 安栗本 悦子早稲田 公一池田 元洋古賀 光宮原 信明金廣 有彦中田 安成谷本 光音片岡 幹男
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2010 年 30 巻 1 号 p. 27-32

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抄録

サルコイドーシスと原発性胆汁性肝硬変は,ともにPropionibacterium acnesの関与が考えられているが,両疾患の合併は稀である.我々は, サルコイドーシスと原発性胆汁性肝硬変を合併した3例を経験した.全例が中年女性であり,抗ミトコンドリア抗体が陽性であった.3例中2例に皮膚サルコイドーシスを認めた.発見時,全例でサルコイドーシスは胸部X線病期Ⅰであった.全例でウルソデオキシコール酸の内服を行い, サルコイドーシスの進行は認めないものの,1例で肝不全の進行が認められ,15年の経過で死亡した.

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© 2010 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会
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