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日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌
Vol. 36 (2016) No. 1_2 p. 31-36

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http://doi.org/10.7878/jjsogd.36.1_2_31

総説

 真菌,抗酸菌,寄生虫など容易に殺菌されない非消化性病原性微生物に対し,生体は慢性肉芽腫性炎症により防御反応を営む.皮膚では,さらに,生体に内在する非消化性異物が抗原性を獲得して慢性肉芽腫性炎症を引き起こす場合がある. 変性結合織成分に対する慢性肉芽腫性炎症には, 1) 環状肉芽腫(GA), 2) 環状弾性線維融解性巨細胞肉芽腫(AEGCG),3)リポイド類壊死(NL),4)リウマトイド結節(RN)がある.糖尿病性微小循環障害,紫外線障害,静脈環流・血流障害により結合織障害が生じ,抗原性を獲得し,これに対し活性化マクロファージ/組織球が浸潤し,柵状肉芽腫の形態をとる. 持続性リンパ浮腫に続発して組織内に生じた不明の抗原物質に対し慢性肉芽腫性炎症が惹起されることがあり,肉芽腫性口唇炎,肉芽腫性舌炎,肉芽腫性眼瞼炎,肉芽腫性外陰炎,Melkersson-Rosenthal症候群となる. 肉芽腫性酒さはかつて顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)と呼ばれ,アレルギー性結核疹に分類されていたが,現在は毛囊脂腺系異物に対する類上皮細胞肉芽腫と考えられている. これらはいずれもサルコイドーシスの発症機構を理解するためにも,また鑑別診断のためにも重要な疾患群である.

Copyright © 2016 日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会

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