日本ペインクリニック学会誌
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症例
幻肢痛を硬膜外ブロックと鏡療法で治療した1症例
上杉 貴信高雄 由美子安藤 俊弘魚川 礼子前川 信博
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2009 年 16 巻 4 号 p. 495-498

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抄録

幻肢痛が持続硬膜外ブロックを併用した鏡療法により軽減した症例を報告する.症例は37歳の男性で,腕神経叢引き抜き損傷と多発外傷に起因した難治性の幻肢痛であった.最初に鏡療法を用いて幻肢痛の軽減を試みたが,鏡療法を導入した後に,断端痛が増悪し,鏡療法を継続することが困難となった.持続頸部硬膜外ブロックを行い,断端痛を軽減させると,鏡療法が円滑に可能となった.その後,硬膜外刺激電極植込み術を行い,幻肢痛と断端痛は軽減した.

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© 2009 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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