日本ペインクリニック学会誌
Online ISSN : 1884-1791
Print ISSN : 1340-4903
ISSN-L : 1340-4903
講座
痛み研究のやさしい統計学
浅井 隆
著者情報
キーワード: 統計学, 仮説検定, 信頼区間
ジャーナル フリー

2014 年 21 巻 1 号 p. 16-22

詳細
抄録

痛みに関する臨床研究を報告する場合,他の臨床研究と違い,特殊な統計法を用いないといけない,と考えている人がいるようである.しかしながら,統計法自体に違いがあるのではない.痛みに関する臨床研究に関しては,痛みの程度の評価法および集計法,そして適切な統計法を,研究を開始する前に決めておくことが重要となる.痛みの程度の評価には視覚的アナログ尺度(visual analogue scale:VAS)が多く用いられるが,その評価法,データの種類は1種類でなく,適切な統計解析法も違うため,それらの違いを理解したうえで,研究をする必要がある.適切な統計法の選択ができるようになる“早道”は,まずはデータを集計する方法を理解したうえで,統計解析法の種類を選択することである.

著者関連情報
© 2014 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
前の記事 次の記事
feedback
Top