日本ペインクリニック学会誌
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症例
神経障害痛に対するリドカイン点滴の鎮痛効果―ペインビジョン®による評価―
藤井 真樹子西江 宏行溝渕 知司五藤 恵次森松 博史
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2014 年 21 巻 2 号 p. 124-128

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抄録

【目的】神経障害痛に対するリドカイン点滴の有効性の報告は一定しておらず,ガイドラインでは第一選択薬ではない.一方,神経障害痛の患者に対し,リドカイン点滴が有効で,副作用が少ないとの報告がある.その効果はvisual analogue scale(VAS)を用いて検討されることが多い.今回,神経障害痛に対するリドカイン点滴の効果を,より詳しく評価する目的で,VASによる評価以外にペインビジョン®を用いてリドカイン点滴前後での痛みの評価を行った.【方法】当院外来を受診した神経障害痛患者8名(帯状疱疹後神経痛4名,開胸術後痛3名,三叉神経障害痛1名)に対してリドカイン点滴の効果をVASで評価すると同時に,ペインビジョン®による痛み度(以下,痛み度)を測定し,投与前後で変化を検討した.【結果】リドカイン点滴(100 mg/h)により,投与前後でVAS値,痛み度ともに投与前後で有意に低下した.【結論】VAS値に加えペインビジョン®の評価でもリドカイン点滴直後には神経障害痛は軽減するが,その長期的な有効性については,今後さらなる評価が必要である.

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© 2014 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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