日本ペインクリニック学会誌
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原著
グループ療法がもたらす慢性痛診療―“いたみサロン”の試みについての報告―
冨永 陽介平林 万紀彦五十嵐 香平井 美佳北原 雅樹
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2022 年 29 巻 5 号 p. 71-76

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抄録

【目的】慢性痛患者へのグループ療法を保険診療下のもとに行い,その有効性について検討した.【方法】3カ月以上続く,体のさまざまな部位の痛みを訴える慢性痛患者12名に,月1回の頻度でグループ療法“いたみサロン”に参加していただいた.“いたみサロン”の目的は,痛みを抱える患者同士が集い,悩みや思いを医療者のいる前で対話を行いながら,自らの痛みに対する考えやとらえ方を客観視し,何かしらの気づき,洞察を得る機会を提供することである.【結果】総計12名の参加者のうち,4回以上参加した患者は5名であった.参加者の感想文からは,本治療の有効性や可能性を指摘する内容をみることができた.【結論】慢性痛患者へのグループ療法の可能性について十分に期待できるものと示唆された.

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© 2022 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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