日本ペインクリニック学会誌
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痛み研究のための動物実験の進め方
動物モデルの選択
山本 達郎
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キーワード: 倫理, 生理的疼痛, 病的疼痛
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2003 年 10 巻 4 号 p. 476-480

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抄録

痛みの研究を行うにあたっては, 常に臨床の疑問に根ざした研究を行うべきであり, この目的意識を常にもっていなければよい研究はできない. 実験モデルの選択をするにあたって大切なことは, 研究の目的に最も適したモデルを選択することである. このためには, 自分の目的とする疼痛が生理的疼痛なのか, もしくは病的疼痛 (炎症性疼痛・神経因性疼痛など) なのかをはっきりさせる必要がある. また各々のモデルの特徴をよく理解することも必要である. これらの理解のうえで, 選択をすることとなる. また, 研究を進めていくにあたって, いかによい計画を立てても, 実現不可能な計画であっては意味のない計画となってしまう. このようにモデル選択にあたっては, 自分の目的に合ったモデル選択を行い, 実現可能な研究計画を立てる必要がある.

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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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