日本ペインクリニック学会誌
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痛み研究のための動物実験の進め方
免疫組織化学的手法
中村 禎志
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2003 年 10 巻 4 号 p. 481-489

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抄録

組織研究の方法には, さまざまなものがある. 抗原抗体反応を利用して組織を調べていく免疫組織化学的手法は, 組織研究の方法のなかでも取り付きやすく, 比較的簡単に神経伝達物質や受容体, あるいは調べたい物質の局在を知ることができる. 広く利用されている免疫組織化学ではあるが, 実験の経験のない人には, わかりにくい部分もある. この稿では, 初心者を対象に組織研究における免疫組織化学の概略を示す. また免疫組織化学の実際として酵素抗体法の一つである streptavidin-biotinylated peroxidase complex (SABC) 法を例にとり, 標本の準備, 固定から, 抗体との反応, 発色, 観察までを説明し, それぞれの段階での注意点や, 反応が得られない場合の問題点を説明する.

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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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