日本ペインクリニック学会誌
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難治性の下肢痙性に対してくも膜下フェノールブロックを実施した6症例
武島 玲子
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2004 年 11 巻 4 号 p. 443-447

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抄録

痙性麻痺患者では, 痙性が強くなると不快感や痛みを伴い, 排尿や車椅子への移乗が困難になるなど, 日常生活が障害される. また日常生活動作の獲得が困難になり, 介護にも問題が生じる. 治療法として, 薬物療法, 脊髄刺激法, くも膜下バクロフェン投与, くも膜下フェノールブロックなどがある. 今回, 自立歩行不可能な27~64歳の6例に計11回のくも膜下フェノールブロックを実施した, 実施後に痙性は消失した. 下肢の筋力低下や合併症はみられなかった. 動作時の筋活動が低下し, 座位の保持や円滑な移動に効果があった. 若年者では, 効果の持続期間が短い傾向にあった. 患者の満足度は大きかった.

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© 一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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