1996 年 3 巻 4 号 p. 442-445
平成4年4月からの3年間にカテーテルを留置し持続硬膜外ブロックを行なった当院外来通院症例について調べた. 日曜を除き毎日外来受診できる患者を対象とした. 症例数は35例で男女比は17:18, 平均年齢は58歳であった. 帯状疱疹が29例を占めていた. カテーテル留置部位は頸椎8例, 胸椎19例, 腰椎8例であった. カテーテル1本当たりの留置日数は平均41日で, 100日以上留置した症例が3例あった. 中止理由は, 軽快が20例, 入院への移行8例, 感染疑い2例であった. われわれは薬液を注入するときに生じる痛み (注入痛) を感染の初期徴候として重視した. 毎日硬膜外腔へ薬液注入することで注入痛の有無, そのほか異常所見を早期に発見でき, 外来通院でも硬膜外カテーテル管理は可能であった.