静脈経腸栄養
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特集
当院におけるNSTのアウトカム評価
児玉 佳之
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2006 年 21 巻 1 号 p. 1_43-1_48

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抄録

NST(Nutrition Support Team)は急速な勢いで普及しているが、現段階でNSTにおける アウトカムの定義や設定の仕方については明確になっていない。近年多くの病院で取り組まれているクリニカルパスの特徴として、アウトカム志向のクリニカルパスがある。当院では2004年4月から全科型NSTが稼動し、1年間の活動で多くの成果が得られたが、栄養管理モニタリング・栄養管理の評価が十分には行われていなかった。そこで、2005年6月より、アウトカム志向のクリニカルパスの考え方を参考に、NSTによる栄養管理の進め方を見直し、初回ミーティング時にゴール設定(短期、長期)を行い、次回回診日を明確にすることを開始した。このことにより、当院では以前より円滑にNST活動を行えるようになっている。より質の高いNSTをめざすためにはアウトカム志向のNST活動を行うことが大切と思われた。今後、そのツールとして、NSTパス、ベンチマーキングは重要な役割を果たすと考える。

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© 2006 日本静脈経腸栄養学会
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