静脈経腸栄養
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特集
先天性代謝異常症の栄養管理
高増 哲也
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2012 年 27 巻 5 号 p. 1169-1173

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抄録

先天性代謝異常症は、代謝に関わる酵素の働きが先天的に障害されているために代謝産物の欠乏と蓄積によりさまざまな臨床症状を呈する疾患群である。先天性代謝異常症はできるだけ早期に診断して症状の出現を予防することが重要であるので、新生児マススクリーニングを行い、疑いのある例では血液ガス、血漿アンモニア、アミノ酸、有機酸分析を行う。先天性代謝異常症は多岐にわたるため、全体を見渡すことは困難であるが、本項では代謝の系統別に分類したり、治療のカテゴリーに分けて論じたり、急性期と慢性期の治療に分けて論じてみた。さらに、食事療法を必要とする代表的な先天性代謝異常症について紹介し、ビタミン療法について、また特殊ミルクを用いる際に気をつけるべき欠乏症についても紹介した。

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© 2012 日本静脈経腸栄養学会
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