静脈経腸栄養
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心不全患者の入院時臨床検査データからみた予後規定因子
笠井 久豊川口 香松本 由紀佐久間 隆幸櫻井 正人清水 敦哉
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29 巻 (2014) 6 号 p. 1371-1378

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抄録

【目的】慢性心不全の急性増悪患者に対し、入院時臨床検査データから予後規定因子が何であるかを検討した。【対象及び方法】2011年12月から2012年12月まで慢性心不全急性増悪の診断で入院加療を行った147症例を対象とした。これらを生存群と死亡群の2群に分類し、入院時の年齢、身体測定、心機能および血液生化学検査と患者の予後との関連を調査した。【結果】心不全患者147例のうち院内死亡例は20例(13.6%)であった。入院時臨床検査データのうち小野寺らの予後推定指数(PNI)が患者の予後に最も相関していた。また簡易的糸球体濾過量(eGFR)も予後に関与していた。ROC曲線により両者のカットオフ値を設定したが、PNIは40、eGFRは36であった。これらのカットオフ値からKaplan-Meier法による両者の長期予後につき検討したが、eGFRがより強く長期予後と相関していた。【結論】心不全患者の予後予測には、院内死亡としての短期予後はPNIが有用であり、退院後の長期予後としてはeGFRが有用であった。入院時臨床検査データからPNIが40未満の症例においては、より早期の栄養サポートが必要と思われた。

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© 2014 日本静脈経腸栄養学会
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