静脈経腸栄養
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施設近況報告
保険薬局におけるHPNポンプレンタルの医療経済学的分析
柴田 賢三宇野 達也
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2014 年 29 巻 6 号 p. 1397-1401

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抄録

【目的】当薬局は在宅医療の一環としてポンプレンタル業務を行っているが、本業務を継続するにあたり、その事業バランスが保たれているかを検討することは重要であると考える。本検討は当薬局におけるポンプレンタル業務に関するコスト算出を行い、その事業バランスを検証した。【対象及び方法】2012年4月から2013年3月においてポンプレンタル業務に必要とされたコストについて患者1人1ヵ月あたりで算出した。また、ポンプの平均月稼働率、平均使用月数を変数とし、コストの感度分析を行い、変数変動時の診療報酬対コスト比率を算出した。【結果】必要とされるコストのうちポンプ減価償却コスト(55.2%)が最も多かった。診療報酬対コスト比率はポンプ平均月稼働率の20%減少、平均使用月数の30%減少までは100%以上であった。【考察】現行の体制において事業バランスはほぼ保たれており、保険薬局が行う在宅医療サービスとして継続可能であることが示唆された。

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© 2014 日本静脈経腸栄養学会
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