1975 年 10 巻 6 号 p. 743-751
新生児にかぎらず, 各種の腸吻合手技は個人的な選択と同一方法の経験数によって, 主観的に採否の検討がなされる場合が多く, 客観的に甲乙を決めがたいのが特徴である.一層縫合, 二層縫合にはそれぞれ利点もあり欠点もある.いずれを選ぶかは術者の工夫と経験による点が大であろう.今回, 第11回日小外会evening discussionに本テーマが, 選ばれたのを機会に, 世界をリードする数多くの小児外科医から, 詳細なコメントを得ることが出来たので紹介した.(最後に, 討議に御参加下さった, 大阪小児保健センター植田隆博士, 順天堂大学中島研郎講師, 及び日本大学馬越文夫講師に深甚の謝意を表します.)