1979 年 15 巻 3 号 p. 493-497
我々は生後早期のBochdalekヘルニア14例の肺機能について, 呼吸管理を行う立場から検討し, 以下の結果を得た.1)術前PaCO_2の高い群は術後も高値であった.2)術後のM indexは改善し, PaCO_2高値の群でも充分に低下した.3)これらの推移は患側肺の拡張程度と明らかな相関はみられなかった.4)術後PaCO_2高値の原因は, 術前すでに生じた健側肺の障害によるものと推定され, 本症の呼吸管理は健側肺の機能改善を基本とするべきであると考えられる.