日本小児外科学会雑誌
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純型肺動脈閉鎖症及び重症肺動脈弁狭窄症に対する外科治療 : Balloon Valvuloplasty を含めて
浜脇 正好本多 正知菅野 恵吉村 幸浩栗原 寿夫山村 英司本村 栄章富田 斎
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1994 年 30 巻 2 号 p. 223-228

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抄録

過去8年間に経験した,純型肺動脈閉鎖症(以下 PPA)9例,重症肺動脈弁狭窄症(以下 CPS)2例について検討した. Brock 手術のみ施行した群では1例に Blalock-Taussig shunt 術(以下 BT-shunt 術)を追加施行したが,いずれも右室流出路形成術まで施行し,術後経過も良好であった. Brock 手術に BT-shunt 術を併用した群では,6例中,4例を低酸素血症,心不全及び感染に伴う DIC で失った.一方,バルーンによる肺動脈弁形成術は, CPS 症例と Brock 手術及び BT-shunt 術後の PPA 症例,計2例に対して施行し,右心室圧の減圧は,対左心室圧比が1.23から0.72, 1.10から0.66に,また毛細管血酸素分圧は, 26.7mmHg, 26.0mmHg から40.9mmHg, 39.6mmHg にまで改善した.

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© 1994 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

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