日本小児外科学会雑誌
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腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した小児の不完全型胆嚢捻転症の1例
原 真一難波 貞夫神徳 純一
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1994 年 30 巻 4 号 p. 772-776

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抄録

胆嚢捻転症は胆嚢の肝への付着が不完全な遊走胆嚢が捻転することによって発症する, 比較的稀な, 術前診断が困難な疾患である. 症例は体重 26kg の健康な8歳男児で, 主訴は突然に発症し, 数時間以内に消失する腹痛と嘔吐であった. 腹部超音波検査と点滴静注胆道造影検査により左側臥位にて大きく左下方に偏位する胆嚢を認め, 術前に不完全型胆嚢捻転症と診断しえた. 腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行したところ, 胆嚢は胆嚢管と体部のみが模様物により肝に付着していた. 手術時間は95分であった. 患児は術後1日目より経口を開始, 4日目に軽快退院した. 腹腔鏡下胆嚢摘出術は小児においても安全かつ容易に行うことができ, 術後の疼痛軽減, 手術創がきれいであること, 入院期間短縮などの面で有効である.

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© 1994 特定非営利活動法人 日本小児外科学会
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