日本小児外科学会雑誌
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静脈管開存症の 1 手術例
落合 恵子梅田 隆司村橋 修勝野 伸介杉藤 徹志
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2000 年 36 巻 4 号 p. 805-810

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抄録

症例は4歳男児で, 出生時のマススクリーニング検査で高ガラクトース血症と診断された.ガラクトース高値が持続し高アンモニア血症も出現したため, 超音波ドップラー検査と血管造影を施行し, 静脈管開存症(Patent Ductus Venosus, PDVと略)による門脈-体循環シャントの存在が確認された.手術により静脈管を結紮・切離した.術前に見られた頬部血管拡張は消失し, 患児の活動性も増加した.PDVは放置するとさまざまな合併症が顕在化する可能性があるため, 経過観察にて閉鎖がみとめられない場合には外科的治療を行うべきである.

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