腹腔鏡補助下に一期的回腸嚢肛門管吻合を行った潰瘍性大腸炎の 1 例
2000 年 36 巻 4 号 p. 815-819
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2000 年 36 巻 4 号 p. 815-819
症例は直腸狭窄と頻回の排便(20回以上/日)により著明なQOLの低下を来した16歳の女子高校生.鏡視下に結腸を授動し下腹部の小切開創より摘除, double stapling techniqueを用い一期的に回腸嚢肛門管吻合(IACA)を施行した.術後6カ月の時点で排便回数は6∿7回/日で, 就寝後の排便は消失し, nocturnal leakageやsoilingも認めない.腹腔鏡補助下大腸全摘, IACAは美容的に優れ, 一期的手術による治療期間の短縮と術後の良好な肛門機能が期待できるため, 小児期, 特に学童期の潰瘍性大腸炎に対する手術選択枝の1つとなりうると考える.
