日本小児外科学会雑誌
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先天性嚢胞性腺腫様奇形を合併した乳児肺葉内肺分画症に対し胸腔鏡補助下分画肺切除術を施行した 1 例
仁尾 正記神山 隆道中村 潤吉田 茂彦石井 智浩和田 基林 富大井 龍司
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2002 年 38 巻 7 号 p. 1086-1091

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抄録

今回われわれは, 胸腔鏡補助下に分画肺切除術を施行した肺葉内肺分画症の乳児例を経験したので報告する.症例は女児.胎齢26週に行われた胎児超音波検査で左胸腔内に腫瘤の存在を指摘された.その後分娩が進行し, 胎齢28週6日緊急帝王切開で出生, 出生体重は1, 272gであった.生後胸腔内腫瘤の存在が持続し, 生後1カ月時, magnetic resonance angiographyで, 大動脈から直接分枝し腫瘤に向かう2本の動脈と腫瘤から奇静脈に還流する静脈を認め, 肺分画症の診断で当科紹介となった.生後3カ月, 体重3, 490gで手術を施行した.4cmの小開胸とカメラ用ポートを用いて, 良好な視野のもとでの手術が可能であった.手術時間は2時間33分, 出血量21ml.摘出標本の病理学的検索で先天性嚢腫状腺腫様奇形(Stocker type 2)の所見が確認された.術後経過は良好である.

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