日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
経肛門的隔壁切除術を施行した管状型重複腸管の1例
中原 康雄青山 興司岩村 喜信吉岡 秀人片山 修一東田 正陽浅井 武
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 39 巻 7 号 p. 960-964

詳細
抄録

腸管重複症は比較的まれな疾患であり,その治療法は重複腸管からの悪性腫瘍の発生の報告例があることから,重複腸管の完全切除もしくは粘膜抜去術が選択されることが多い.今回我々は,低位鎖肛でカットバックを施行した後も便秘が続くため注腸造形を行い,腸管重複症と診断した症例を経験した.重複腸管はS状結腸から直腸にかけて存在していたため,経肛門的隔壁部分切除術を施行した.術後経過は良好である.重複腸管からの悪性腫瘍発生例の文献的考察を加え,本術式の是非について報告した.

著者関連情報
© 2003 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top