日本小児外科学会雑誌
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癌末期患者に対する携帯PCAポンプによる疼痛管理の経験
高安 肇金森 豊杉山 正彦朝長 哲弥江上 聡有田 英子花岡 一雄橋都 浩平
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2004 年 40 巻 1 号 p. 29-33

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抄録
末期癌患者の疼痛コントロールに携帯Patient Controlled Analgesia (PCA)ポンプ(Arrow/Microject^<[○!R]>)を使用し,患者のQOLの向上が得られた.1例は24歳の女性であり,通常の使用法で効果が確認された.もう1例は5歳の男児,患児自身で鎮痛剤投与量を調節する従来の使用法ではなく,ポンプの携帯性を利用し,携帯型塩酸モルヒネ投与システムとして使用した.このことにより外出や外泊が可能となった.従来のPCAポンプは高価なうえに重量もあり,操作方法も複雑であった.このPCAポンプは安価で携帯性にすぐれ,院外でも安全に使用出来る.今後も末期癌患者の疼痛コントロールに対してこのPCAポンプを積極的に使用していきたいと考えている.
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© 2004 特定非営利活動法人 日本小児外科学会

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