日本小児外科学会雑誌
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結腸閉鎖症の4例
近藤 剛山内 健田口 智章水田 祥代
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2004 年 40 巻 5 号 p. 672-675

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抄録

結腸閉鎖症は腸閉鎖症の中でも稀な病型であり,当科における腸閉鎖・狭窄症116例(1970〜2002)のうち本症は4例(3.4%)と少ない.これら4例について報告する.症例は男児2例,女児2例で,出生体重は2.523±634 9,在胎週数は39.3±1.5週であった.出生前診断例はない.臍帯ヘルニアを合併した症例1以外では,生後早期に腹部膨満,嘔吐のイレウス症状が出現し,1〜2生口に入院となった.診断は注腸造影検査によりなされ,同日緊急手術が行われた.閉鎖部位では,症例1,2はS状結腸,症例3は上行結腸(膜様閉鎖),症例4は横行結腸であった.症例1,2では初回手術として人工肛門造設術を,症例3では膜切除を,症例4では結腸端背吻合を行った.一期的根治術を行った症例3,4では術後に吻合部浮腫による吻合部狭窄を認めたが,成分栄養剤の使用により静脈栄養からすみやかに離脱でき,以後も数週間でミルクヘ移行でき,体重増加も良好であった.

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