日本小児外科学会雑誌
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臍輪からメッケル憩室とともに腸管の脱出を来した新生児例
生野 久美子長嵜 彰高畑 靖飯田 浩一
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2006 年 42 巻 2 号 p. 232-235

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抄録

臍輪から腸管が脱出するという稀な合併症により発見されたメッケル憩室の1例を経験した.症例は15生日男児である.出生時は臍帯に明らかな異常なく,6生日に臍帯脱落を認めた.臍から出血が続くため近医産科を受診した.産科医が臍部の肉芽組織を結紮し糸を牽引したところ,臍輪より腸管が脱出したため,当院新生児科緊急入院となった.脱出腸管は臍輪に絞扼され壊死しており,緊急手術施行した.絞扼を解除しても色調が回復しなかった壊死腸管を切除し,一期的吻合術を施行した.臍肉芽様組織にメッケル憩室が付着しており,腸管脱出の原因と考えられた.メッケル憩室の合併症としては,報告例のようなケースは稀である.臍病変には卵黄腸管遺残・尿膜管遺残による合併症の可能性があり,診療上注意を要すると考えられた.

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