日本小児外科学会雑誌
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虫垂瘻併用により回盲部を温存した一期的吻合術を施行しえた先天性結腸閉鎖症の1例
杉山 彰英吹越 恵田山 愛阪 龍太大橋 祐介五味 明真田 裕土岐 彰
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2009 年 45 巻 4 号 p. 724-728

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抄録

先天性結腸閉鎖症(以下本症)は比較的まれな疾患で,口側と肛門側腸管との著しい口径差により術式決定に苦慮する場合がある.今回,我々は虫垂瘻を併用した一期的吻合を行い,良好な結果が得られた本症の1例を経験したので報告する.症例は日齢1の女児で,在胎36週4日,出生体重2,790gである.胆汁性嘔吐を主訴に当院搬送となった.腹部単純X線検査で上腹部に著明に拡張した腸管ガス像を認め,注腸造影はmicro-colonを示し,下部消化管閉鎖を疑い開腹術を施行した.回盲部より約10cm肛門側に離断型結腸閉鎖を認めた.拡張腸管のtapering後,一期的腸吻合を行いカテーテル虫垂瘻を造設した.術後造影で通過障害はなく,術後44日目にカテーテル虫垂瘻を抜去し,以後順調に経過した.虫垂瘻を併用した一期的腸管吻合術は吻合部を安全に減圧でき,虫垂瘻から造影検査や薬剤注入も可能であり,選択肢のひとつとして検討すべきである.

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