日本小児外科学会雑誌
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症例報告
胎児期に胸腔羊水腔シャント術を行った先天性囊胞性肺疾患の2例
岩中 剛永田 公二近藤 琢也三好 きな江角 元史郎孝橋 賢一木下 義晶田口 智章
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2018 年 54 巻 2 号 p. 295-301

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抄録

胎児水腫を合併する先天性囊胞性肺疾患(以下CCLD:congenital cystic lung diseases)は予後不良である.今回,胎児水腫・腔水症を合併したCCLDに対し,胎児期に胸腔羊水腔シャント術を行い,出生直後から緊急手術を含む集学的治療で救命した2例を報告する.【症例1】在胎25週にシャント術を施行した.出生後に気胸および囊胞増大を来したため胸腔ドレナージ術を行い,呼吸状態が改善した17生日に根治術を施行した.【症例2】在胎22週にシャント術を施行した.出生直後から呼吸循環動態が極めて不良であり,緊急手術で可及的囊胞切除を行い,正常肺と縦隔の圧排を軽減し救命した.生後8か月で根治術を行った.重症CCLDにおける胸腔羊水腔シャント術は生命予後を改善する一方,出生直後からの急性期治療とその後のQOLを考慮した待機的治療が必要である.重症CCLDに対する出生後の治療の注意点をまとめ報告する.

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