気管支学
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限局性結節性肺アミロイドーシスの1例
佐野 公泰大西 涼子鱸 稔隆安田 成雄加藤 達雄
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2010 年 32 巻 1 号 p. 41-46

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抄録
背景.アミロイドーシスはアミロイド蛋白が全身臓器に沈着する原因不明の代謝性疾患であるが,このうち,呼吸器系のみに限局して発生するものを原発性肺アミロイドーシスと呼び,比較的稀な疾患である.症例.78歳男性.2005年2月の健康診断で胸部異常陰影を指摘された.右肺門にリンパ節と一塊になった直径3.3cmの境界明瞭な結節影を認めた.内部は均一で石灰化や空洞形成は見られなかった.FDG-PETで強い集積を認め,気管支鏡検査所見は粘膜下主体型の隆起性病変であった.経気管支生検でAL型アミロイドーシスと診断した.他の臓器にはアミロイドの沈着を認めず,限局性と考えられた.結語.気管支鏡下生検で診断された限局性結節性肺アミロイドーシスの1例を報告した.
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© 2010 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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