気管支学
Online ISSN : 2186-0149
Print ISSN : 0287-2137
ISSN-L : 0287-2137
症例
「にんにく卵黄」による薬剤性肺障害と考えられた1例
鈴木 慎太郎田中 明彦岸野(大木) 康成村田 泰規楠本 壮二郎石田 博雄安藤 浩一白井 崇生大西 司相良 博典瀧本 雅文
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 38 巻 2 号 p. 118-124

詳細
抄録

背景.数多くの健康食品が販売されており,医薬品と併用している場合も少なくない.なかでも滋養強壮を謳った「にんにく卵黄」は盛んに広告されており,愛飲者も相当数が見込まれる健康食品である.症例.69歳男性.4年前から「にんにく卵黄」を服用し続けていた.数週間前から労作時の呼吸困難と乾性咳嗽を自覚し,近医で肺炎の診断にて抗菌薬と副腎皮質ステロイドを投与されるも改善せず,当科を紹介受診した.胸部X線およびCT上,両側中下肺野,末梢側優位のすりガラス影を認めた.気管支肺胞洗浄液でリンパ球優位の細胞増加を認め,気管支肺生検ではリンパ球主体の炎症と軽症の器質化肺炎様の所見を認めた.「にんにく卵黄」の服用中止により速やかに改善し,リンパ球刺激試験でも同商品で陽性反応を示したため,同食品による肺障害を強く疑った.結論.健康食品やサプリメントの摂取歴についても,問診で詳細に聴取することが大変重要である.

著者関連情報
© 2016 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
前の記事 次の記事
feedback
Top