気管支学
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症例
初期悪化による気管支ポリープで無気肺を生じた結核性縦隔リンパ節炎の1例
友田 義崇内藤 圭祐小川 知洋川口 健太郎渡橋 剛
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2017 年 39 巻 3 号 p. 241-245

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抄録

背景.結核性縦隔リンパ節炎の治療中に,初期悪化による気管支ポリープで無気肺を生じた1例を経験した.症例.46歳,女性.結核性縦隔リンパ節炎に対する抗結核剤内服中に労作時呼吸困難が出現,右中葉無気肺を認め精査目的に入院した.気管支鏡検査では右中葉入口部はポリープで閉塞しており,生検により類上皮肉芽腫を認め,初期悪化と診断した.また中間気管支幹にも小ポリープを認めた.抗結核剤継続により中葉の病変は縮小したが,中間気管支幹の病変は増大し,生検により炎症性ポリープと診断した.結語.結核性縦隔リンパ節炎の治療中に生じた無気肺の原因精査に対して,気管支鏡検査は有用である.

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© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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