気管支学
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症例
縦隔肺門リンパ節腫大を呈さず多発肺内リンパ節から診断に至った肺サルコイドーシスの1例
玉垣 学也松下 晴彦
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2017 年 39 巻 3 号 p. 256-261

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抄録

症例.症例は56歳,女性.2012年9月に右眼痛のため眼科を受診した.右虹彩炎,右緑内障,およびツベルクリン反応陰性であり,サルコイドーシスを疑われ,当院に紹介された.胸部CTで縦隔・肺門リンパ節腫脹を認めず,両肺胸膜直下に多発小結節影を認めた.気管支鏡検査で診断に至らず,確定診断目的に外科的肺生検を施行した.肺結節は肺内リンパ節で,肺組織と肺内リンパ節に類上皮細胞肉芽腫を認めた.結論.縦隔肺門リンパ節腫大を呈さず多発肺内リンパ節陰影から診断に至ったサルコイドーシスの報告は稀なことから,貴重な症例と考え報告した.

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© 2017 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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