気管支学
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症例
経気管支肺生検にて診断した多発性肺平滑筋腫性過誤腫の1例
丸山 広高坂本 一比古山根 宏美安道 誠伊藤 清隆
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2018 年 40 巻 1 号 p. 36-40

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抄録

背景.多発性肺平滑筋腫性過誤腫は,通常中高年の女性にみられる稀な疾患である.症例.50歳,女性.ターナー症候群と診断され,若年時に女性ホルモン補充療法を受けた既往がある.無症状であったが,胸部CTで両肺に無数の粒状陰影を認めた.経気管支肺生検を行い,核分裂のない平滑筋の増生を認めた.MRIで子宮は萎縮し,子宮筋腫は認めず,多発性肺平滑筋腫性過誤腫と診断した.結語.多発性肺平滑筋腫性過誤腫の診断に気管支鏡検査が有用であった.多発粒状陰影の鑑別として本疾患を考慮する必要がある.

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© 2018 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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