気管支学
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症例
EBUS-GSを用いた経気管支生検が診断に有用であった限局性肺アミロイドーシスの1例
田中 知宏澤田 龍兵佐藤 佑輔大坪 亜矢眞水 飛翔太田 毅古川 俊貴石田 卓士小林 理
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2018 年 40 巻 5 号 p. 473-478

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抄録

背景.アミロイドーシスのうち呼吸器系のみにアミロイド沈着するものを限局性肺アミロイドーシスと呼ぶが,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(endobronchial ultrasonography with a guide-sheath:EBUS-GS)を用いた生検での診断例は稀である.症例.80歳男性.胸部異常影で当科を紹介され,胸部CTで左S1+2aに長径20 mm大の石灰化を伴う結節を指摘された.その後9年間の経過観察中に緩徐に増大したため精査となった.EBUS-GSを用いた経気管支生検(transbronchial biopsy:TBB)の結果,アミロイドーシスと診断した.他臓器にアミロイド沈着を認めず,基礎疾患もないため限局性肺アミロイドーシスと判断した.結論.EBUS-GSを用いた生検は限局性肺アミロイドーシスの診断に有用であった.

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© 2018 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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