2021 年 43 巻 3 号 p. 219-225
背景.ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(endobronchial ultrasonography using a guide sheath;EBUS-GS)において,超音波プローブ(探触子)が病変の辺縁に接する状態(adjacent to)での診断率は未だ低く,課題が残る.我々はadjacent toの場合,病変とGSとの位置関係を細かく調整するpinpoint biopsyを行っている.症例.80歳代女性.右上葉のすりガラス陰影を伴う結節影の診断目的にEBUS-GSを実施したが,得られたEBUS所見はadjacent toであり,pinpoint biopsyを行うこととした.まず,①EBUS-GSを用いて病変を確認したあと,透視とEBUS画像を確認しながら気管支鏡のup/down angleをかけて,プローブが病変に近づく方向を定めた(気管支短軸の位置決定).次に,②プローブをGS内に引き込むときにEBUS画像が暗くなることで,GSの先端が病変部の先端に位置していることを確認した(気管支長軸の位置決定).このように生検部位を小さく定めて生検を行い,肺腺癌と診断できた.結語.Pinpoint biopsyはadjacent toにおける診断率の向上に寄与する可能性がある.