抄録
現在,緑化工に用いられている有機質資材は,短期的に堆積させたバーク堆肥や海外で採掘される有限資材が一般的となっており,国内の緑化資材の自給的資源の開発と有機質資材の性能向上が望まれている。本報告では,腐植物質の持つ能力に着目し,有機物を原料として人工腐植酸の作製を行い,得られた物質の腐植化の進行状態を明らかにした。また,その方法をもとにバーク堆肥に含まれる腐植物質の増加を促進させる試験を行って試験前の有機物との腐植物質の含有率を比較することによって,時間経過に伴い腐植成分がどのように形成・変化するかを評価したものである。