日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
技術報告
紀伊半島西部南東部に自生するアマモ・コアマモ群落の消長
池田 航助中島 敦司大南 真緒
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 42 巻 1 号 p. 171-174

詳細
抄録

紀伊半島に分布するアマモ場の分布についての情報は非常に少ない。そこで,紀伊半島西部南東部におけるアマモ,コアマモの生育地点を2012年と2015年の調査によって特定した。また,特定した地点の痕跡量や群落のポリゴンをもとに,2時期の比較を行い,群落の消長を明らかにした。紀伊半島には生育地点が21地点あり,消長を確認できた地点は16地点あった。減退した地点は北西部に集中しており,消長の形態には3つのパターンがあることがわかった。紀伊半島においては海水温の変化よりも透明度の変化がアマモ,コアマモの消長に大きな影響を与えていると考えられた。

著者関連情報
© 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top