日本緑化工学会誌
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都市近郊コナラ林の構造と動態 (III)
リターフォール量の年変動と季節変化
西村 尚之山本 進一千葉 喬三
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1992 年 18 巻 2 号 p. 95-103

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抄録

岡山市内の約40年生のコナラ林において, リターフォール量の調査を約4年間定期的に行った。調査林分の胸高直径5cm以上の樹木の胸高断面積合計は18.1m2・ha-1で, コナラはその71.5%を占めていた.年間の全リターフォール量は5.94-8.07ton・ha-1・yr-1であった.また, その64.7-76.6%を落葉が占めていた。年落葉量は4.55-5.22ton・ha-1・yr-1で, その年変動は小さかった。コナラの年落葉量は全落葉量の約60%を占めており, 2.59-3.08ton・ha-1・yr-1であった。落枝量の年変動は落葉量に比べて大きく, この原因は台風の襲来によるものであった.生殖器官の年落下量の約80%はコナラの雄花と果実であった。コナラの果実の年落下量は189-744kg・ha-1・yr-1で, その年変動は大きかった。落葉量の季節変化は, 11-12月に落葉の最盛期があり, 4月下旬-6月上旬にも落葉量がやや増加するパターンを示した。また, コナラは他樹種に比べて落葉期がやや遅く, 短期間に落葉する傾向があった.落枝量は, 落葉量のような明らかな季節変化を示さず, 台風などの強風の影響によって激増した。

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