26 巻 (2000) 2 号 p. 134-141
中国の半乾燥地の緑化に用いられるスナヤナギ (Salix psammophila) は, 砂地の固定後, 他植物の侵入とともに消失していくといわれる。実際に, スナヤナギの成長が他植物との混在下でどのような影響を受けるのか, いわゆる雑草, あるいは雑草とみたてたコスモスと混在させて調べてみた。雑草量が増えたり, コスモスの密度が高まると, それにともなって新たに伸びるシュートの全長が短くなったり, 地上・地下部の乾重が減少した。枯死率も高まる例がみられた。際立った点は, 1/2, 000aワグナーポットにコスモス1本を混在させても, スナヤナギだけに比べ, 地上部乾重は約1/3まで, 地下部 (根) 乾重は約1/2まで低下したことである。このように, スナヤナギが他植物との混在下で成長を著しく減退させる典型的な先駆植物であることが確認された。T/R率も雑草やコスモスの増加とともに低下した。このことから, 混在による競争は主に地下部で起こっており, 相対的に根量を増やすことであらわれているのではないかと考えられた