「人工芝」の名称は1963年から使用され, のり面緑化工法として歴史があり, その製品および工法は汎用化している。しかし, 緑化工全般について指摘できることであるが, 緑化工が侵食防止目的に使用されることが多かったので, 施工後の植生状況に関する調査特に長期にわたる追跡調査が少なく, 遷移進行に関する資料が不足している。今回の追跡調査結果により, 人工芝製品および工法が適用されたのり面では, 早期緑化により土壌侵食防止をはかりながら木本導入の促進, 次に周辺植生の侵入を促すなどの機能が発揮され, 次第に植生が回復されることが確認できた。今後の緑化工では。侵食防止目的だけではなく, 植生の自然回復をはかるための手段としても利用できる。その回復の早さは, 現地環境条件, 立地条件, 導入植物の種類, 製品・工法内容など様々な要因により違いが生ずることも観察された。