本稿では,高次元パラメータをもつ確率過程モデルに対するスパース推定手法を扱う.高次元スパース推定の理論において本質的な役割を果たすのは,確率的集中不等式である.そこで,近年広く用いられているマルチンゲール過程や混合的時系列に対する集中不等式を整理し,その応用として,確率過程の回帰モデルにおけるスパース推定および定常時系列に対するスパース主成分分析を議論する.特に,拡散過程モデルおよび Cox 回帰モデルに対する Dantzig selector 型推定量,ならびに高次元定常時系列における第一主成分の Lasso 型推定量について,その誤差評価の方法を紹介する.