ソーシャルワーク学会誌
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社会福祉士養成におけるソーシャルワーク演習教育 : エンパワメント実践の思考枠組みとの関連から(<特集>ソーシャルワークにおける演習教育と専門性)
西梅 幸治
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2013 年 27 巻 p. 17-29

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抄録

学士レベルの社会福祉士養成においては,エンパワメント志向のソーシャルワークの方法を修得することが重要となる.特にエンパワメントに関する演習教育では,知識を体験的に獲得しながら,学生の生活者として,専門職としてのエンパワメントを促進することができる.そのための教育展開ではまず,ソーシャルワークにおけるエンパワメント実践を思考可能にする理論的枠組みと生活支援過程の特性を理解し,応用することが必要となる.そこで本研究では,その理論的枠組みについて,エンパワメント実践において鍵となるエコシステムと社会構成主義のperspectiveの特徴を指摘した.またエンパワメント実践における生活支援過程の特性については,エンパワメントの原理・原則を分析することから基本的要素を導いた.そしてその基本特性を理論的枠組みに基づき考察しながら,特性理解を促す演習を例示し,その展開に向けた演習教育システムの構築が課題となることを示唆した.

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© 2013 日本ソーシャルワーク学会
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