近年,3D プリンタは,性能の向上や低廉化などが進み,学校教育においても導入が進んでいる。しかし,3D プリンタは,印刷に時間がかかることや,3D-CAD の操作に必要な技能習得が難しいなどの課題も報告されている。そこで本研究は,小学校4 年生の児童に対して,簡易3D-CAD ソフトウェアを活用し,部品選択式の設計方法を用いることにより難易度を軽減した実践を行った。製作する題材は,小型の「独楽」とし,作品の仕上がりを児童自身が回すことで確認できるものとした。また,作品を小型にしたため短時間で印刷が可能である。授業実践の結果,3D-CAD 操作を短時間で習得し,ものづくりや3D プリンタ,3D-CAD に対する興味・関心の向上が確認できた。また,デジタルデータは,複製や修正が容易であることなどを体験的に学習することができた。