日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
Print ISSN : 0915-7441
原 著
国内のインヒビター保有血友病患者における遺伝子組換え活性型凝固第VII因子製剤(注射用ノボセブン®)の高用量単回投与に関する臨床研究
白幡 聡嶋 緑倫岡 敏明天野 景裕花房 秀次瀧 正志三間屋 純一松下 正高松 純樹日笠 聡小阪 嘉之須賀 健一酒井 道生梶原 真清恵高田 昇吉岡 章
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19 巻 (2008) 2 号 p. 244-256

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抄録

遺伝子組換え活性型凝固第VII因子製剤(rFVIIa:注射用ノボセブン®)は,インヒビターを保有する血友病AおよびB患者の止血を目的に開発されたバイパス止血製剤である.海外ではrFVIIa高用量単回投与の臨床研究が複数行われ,2007年EUにおいて高用量単回投与法が正式に承認された.今回,国内で行われた,高用量(270μg/kg)単回投与に関する医師主導型臨床研究の結果を報告する.第I相試験ではrFVIIa 270μg/kg単回投与に対する安全性と凝血学的薬理作用を検証した.さらに,第II相試験では270μg/kgの高用量単回投与と90μg/kgの標準用量3回投与における有効性と安全性の差異を,無作為割り付けクロスオーバー方式で検討した.その結果,第I相試験では270μg/kg単回投与の安全性と薬理作用が裏付けられた.さらに第II相試験において270μg/kg単回投与法は,標準投与法に比べ,同等以上の有効性を示した.また,安全性においても,高用量単回投与法で新たに問題となる事象は認められなかった.以上の結果から,患者・家族の負担を軽減し,QOLの改善につながる高用量単回投与法を我が国においても普及させるべきである.

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© 2008 日本血栓止血学会
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