日本血栓止血学会誌
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特集:Coagulation beyond Hemostasis
慢性蕁麻疹の病態と血液凝固反応の関係
柳瀬 雄輝高萩 俊輔秀 道広
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2020 年 31 巻 3 号 p. 295-300

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抄録

慢性蕁麻疹は,明らかな誘因が無く,ほぼ毎日膨疹が繰り返し出現する疾患であり,皮膚マスト細胞・好塩基球から遊離されるヒスタミンが皮膚微小血管内皮細胞に作用して膨疹・紅斑が形成されると考えられている.皮膚マスト細胞・好塩基球の活性化機序として,一部の症例ではマスト細胞膜上の高親和性IgE受容体(FcεRI)やIgE抗体に対する自己抗体が認められるが,多くの慢性蕁麻疹の発症機序は依然不明であり,治療では抗ヒスタミン薬に抵抗する症例も多い.近年,慢性蕁麻疹の病態に,特に外因系血液凝固反応が関与しているという知見が多数報告されている.これらの知見は慢性蕁麻疹の病態と血液凝固反応の間に密接な関係があることを示唆しているが,その詳細は未だ明らかではない.本稿では,慢性蕁麻疹の病態と血液凝固反応の関係について,これまでの報告と我々の研究から得られた研究成果を中心に紹介する.

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