日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
Print ISSN : 0915-7441
ISSN-L : 0915-7441
特集:凝固波形解析(CWA)のアップデート
修正凝固波形解析
和田 英夫江崎 実市川 由布子池田 望
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2023 年 34 巻 1 号 p. 36-42

詳細
抄録

凝固波形解析(clot waveform analysis: CWA)には,活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time: APTT),プロトロンビン時間(prothrombin time: PT),トロンビン時間(thrombin time: TT)などがあり,エビデンスが集積されつつある.また,生理的な凝固能を評価するために,種々の修正CWAが開発されつつある.修正CWAには,CWA-PT/APTT,CWA-希釈PT(small amount TF induced FIX activation: sTF/FIXa),CWA-希釈TT,global coagulation and fibrinolysis testなどがある.CWA-sTF/FIXaはpeak heightの増加で過凝固状態を,peak timeの延長で血小板減少を示唆する.CWA-希釈TTはトロンビンバーストを反映し,global coagulation and fibrinolysis testは,凝固能に加え線溶能も評価できる.

著者関連情報
© 2023 日本血栓止血学会
前の記事 次の記事
feedback
Top