日本輸血細胞治療学会誌
Online ISSN : 1883-0625
Print ISSN : 1881-3011
原著
肥満細胞/好塩基球の関与が疑われる非溶血性輸血副作用症例における好塩基球抗体検出法の検討
松山 宣樹平山 文也保井 一太谷上 純子古田 里佳福森 泰雄木村 貴文谷 慶彦柴田 弘俊
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54 巻 (2008) 6 号 p. 625-631

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抄録

非溶血性輸血副作用の中では蕁麻疹が最も多い.その発生機序は輸血製剤由来のアレルゲンと患者由来IgE抗体による,I型アレルギーと想像されているが,未だ不明な点も存在している.一方,肥満細胞/好塩基球が関与するアレルギー反応にはこれ以外に,造影剤アレルギーに代表される様に,刺激因子が直接,同細胞を活性化し症状を惹起する経路も存在する事から,同症例においても,輸血製剤中に含まれるHLA抗体や好塩基球抗体等の刺激因子が,同細胞を直接刺激し,脱顆粒に至る可能性がある.そこで,本研究ではこの可能性を検証する為に,まず,好塩基球抗体を検出する検査法の樹立を検討した.方法として,既に報告している5-cell lineage IFTを一部変更し,従来法で各血液細胞マーカーとして用いていたCD4,CD20,CD14抗体に加え,新たにCD123抗体を加えた.これにより,好塩基球を含む6系統血液細胞に対する抗体の検出が可能となった.次に,本法を用いて,アレルギー性輸血副作用23症例を対象に白血球抗体の検索を行った結果,患者23例中14例,製剤19例中6例において抗体が検出され,その内,7例は好塩基球に反応する抗体であった.これにより,好塩基球に反応する抗体の存在も明らかとなった.

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© 2008 日本輸血・細胞治療学会
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