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日本輸血細胞治療学会誌
Vol. 58 (2012) No. 1 P 33-41

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http://doi.org/10.3925/jjtc.58.33

原著

当院では輸血療法委員会を通してアルブミン(ALB)製剤の適正使用に関する啓発を行っていたが,全国平均と比較して使用量が多い状態が続いていた.そのため「ALB適正使用評価委員会(以下,ALB委員会)」を設置し,積極的な介入を行うことでALB使用状況の改善を試みた.患者1人当たりのALB使用が100g以上となった段階で主治医に対し,「ALB適正使用評価シート」にて,投与理由および投与中止・継続の判断を求め,委員会で使用の適性を検討した後,結果を主治医に連絡した.ALB委員会設置後の「ALB適正使用評価シート」提出状況,病院全体,各診療部でのALB使用状況,さらに,高度救命救急センターにおけるALB使用量ならびに使用患者の転帰について検討を行なった.
積極的介入前後での「ALB適正使用評価シート」提出状況は月平均14症例が7症例に,特に150g以上の使用症例は2,3例まで著減した.また,院内におけるALB使用量は年間55,668gの減少(164,025g→108,357g)が認められた.高度救命救急センターでも使用量が大幅に減少したが,この減少による患者転帰の悪化は認めなかった.以上より,ALB委員会の設置と積極的介入により,ALB製剤の使用量は有意に減少し,しかも救命救急センターに入院を必要とする重症患者予後には影響しないことが明らかとなった.

Copyright © 2012 日本輸血・細胞治療学会

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